被相続人の預金の引き出し

30年続いた平成が終わり、新たに令和が幕を開けました。
令和になって早々、相続法の改正により相続に関する様々なルールが変わります。
その中の1つに被相続人の預金の引き出しに関するルールの変更があります。
令和元年7月以降は、遺産分割協議の終了を待たずに、被相続人の預金を引き出すことができるようになります。

現行法では、被相続人が亡くなりその旨を金融機関へ連絡すると、遺産分割協議終了までは被相続人の口座が凍結されます。
こうなってしまうと葬儀などの費用を被相続人の口座から引き出したい場合であっても、預金を引き出すことはできず、困惑される方が多数いらっしゃいました。

そのような声が届いたのか令和元年7月以降は、相続発生直後から預金を引き出すことが可能になります。
ただし、引き出すことができる金額は、次の金額までです。

被相続人の預貯金額×3分の1×法定相続分

例えば、相続人が配偶者、長男、次男、三男の4人で被相続人の預貯金が900万円の場合

配偶者が引き出せる金額

900万円×3分の1×2分の1(法定相続分)=150万円

子のいずれかが引き出せる金額

900万円×3分の1×6分の1(法定相続分)=50万円

また、金融機関ごとに150万円の上限も設けられております。

また、引き出した金額は相続財産の前払いとなるため、遺産分割の際はその金額だけ相続する財産から差引かれてしまうことになります。
この制度を利用するためには、被相続人の除籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、預金を引き出す方の印鑑登録証明書が必要です。

ぜひご活用ください。